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手紙

手紙 (文春文庫)

東野 圭吾 / 文藝春秋



久々に小説を読みました。
東野圭吾さんの作品は初めて読みます。

面白い小説は、途中でやめられなくなって、子供や家事をほっぽらかして読んじゃうので避けていたのですが、先日昔この小説の映画の宣伝番組であらすじを流してたのをふと思い出し、続きがどうしても気になってしょうがなくて、読んでしまいました。

兄が強盗殺人を犯してしまったため(それも自分の大学進学の学費のために)、強盗殺人犯の弟のレッテルを貼られて社会的に大きなハンデを背負いながら、そのことを知らずに毎月刑務所から手紙を送ってくる兄に対して、葛藤する物語。設定だけでとても切なくなります。

ぐいぐいと物語に引き込まれ、二日で読んでしまいました。とても切ない物語ですが、主人公が魅力的で救いがあるところが良かったです。でも、ラスト、お兄さんのことを考えるとやはり切ないですね。

物語の中盤、主人公が、ある人物に言われた言葉、「社会的な死から生還するためには、ほかの人間とのつながりの糸を、一本ずつ増やしていくしかない」というところは、私自身にとっても響く言葉でした。どんなどん底の状況でも、一歩ずつ進むことはできる。そして、この社会で生きていくには、人との繋がりは、何より大切だってことですね。

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まったく関係ない話ですが、最近立て続けに、3人の友人から、エチカの鏡でやっていた横峯さくらさんのおじさんの保育園の話を聞きました。そして昨日友人の家でその話をしたら、DVDに撮ってあるというので、見せてもらうことに。

最初聞いた時は、保育園児がクラス全員跳び箱10段跳べるとか、読み書きできるとか、絶対音感がついてるとか、英才教育っぽくてあまり興味なかったのですが、横峯さんの、「スパルタ教育じゃないんです。子供はみんなすごい才能があって、そのやる気スイッチをオンにしさえすればいいんです」という言葉に、なるほど~と感心しました。

具体的には、クラスメート同士競わせることによって、やる気を出させたり、できない子にもハンデを与えて成功体験を味わわせたり、ふつうは止めるような子供がやりたがること(高い所から飛び降りるような)をどんどんやらせる、などです。

親としては、家庭内で競争させるのは、無理だけど、何かさせるときに、「やりなさい」と強制するのではなく、本人がやりたいと思うような方向に持っていく、っていうのはひとつのヒントかな、と、思いました。私との競争にしたり、褒めたりね。あと、簡単過ぎることでもだめ、難しすぎるのもだめで、ちょっと難しいことをやらせるのがポイントだそう。

ていうか、ヨコミネ式の保育園に通わせたい~。
by lucie1104 | 2009-09-04 15:50


読んだ本の簡単レビューと日記


by lucie1104

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