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傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学

傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)

夏井睦 / 光文社



「けがをしたらまずは消毒、そしてガーゼをあてて乾燥させる」そういう処置が最近は変わってきているという話を先日聞いたのですがご存知ですか?消毒せず、乾燥させない湿潤治療という治療法があるんです。

湿潤治療は、世界で初めて著者である医師夏井睦先生が考えだした治療法。自身の臨床経験の中で、これまでの消毒、乾燥による治療の矛盾点に気づき、生物学的、化学的アプローチから、湿潤治療という治療法にたどりつき、実際にこれまで行われていた治療と比べて桁違いの治療結果をあげているそう。

驚いたのが、医学=必ずしも科学的根拠があって行われていることばかりではないということ。大病院に行けば最新の治療が受けられると思いがちですが、これを読むと、大きな病院であればあるほど、これまでやってきたことを否定して新しいことを始めるのは難しいそうで…。小さな子がやけどを負って、皮膚移植しかないと言われたのに、この湿潤治療だけで、きれいに治ったりした例もあるそう。

また、湿潤治療の話だけでなく、細菌と人間の絶妙な関係、界面活性剤の皮膚への害(化粧品によって肌が老化するとか)、それに生物進化の過程からみた皮膚の力の話などなど、「ほ~っ」と興味深い話ばかり!

著者の夏井先生は、趣味がピアノ演奏で、インターネットサイトを持っているのですが、そのサイト運営を通じて「情報は共有されてこと価値がある」「共有されない情報には価値がない」「情報を無償提供すればするほど情報があつまってくる」ということを学び、それを生かして、この湿潤療法についても情報公開し、現在に至っているそうです。

それまでのパラダイムを疑う視点を持っていたこと、それにこのインターネットを通じて情報共有化という視点もいち早く取り入れていたことも、この先生のすごさだと思います。

この本を読むとどう考えても、この湿潤治療はこれからしばらく経てば標準治療になっていくと思われます。先生のサイト「新しい創傷治療」を見れば、湿潤治療を受けられる病院のリストなどありますので、万一の場合にはどうぞ。
by lucie1104 | 2010-04-21 08:59 | 体・健康 | Comments(0)


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