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考える人/1Q84

Amazonのリンクがなかった、残念。
考える人」、新潮社から出ている文芸雑誌です。

まったく知らない雑誌だったのですが、村上春樹ロングインタビューに魅かれて。

本当にロングなインタビューでした。3日かけて行われたインタビューで、80ページにわたってますから。ついでに写真も素敵です。

マスコミ露出を徹底的に嫌う村上さんですが、エッセイなどからしのばれる人柄がとても好きで、小説作品はもとより、たまにインタビューなどがあるとつい手にとってしまいます。

最新作1Q84の話、去年のイスラエルでの文学賞受賞時のスピーチ「卵と壁」の話などホットな話題とともに、海外生活のこと、翻訳のこと、ライフスタイル(料理、音楽、服装)のことなども盛りだくさんで、熟読してしまいました。

村上さんの生き方や考え方は、私にすごく影響を与えていて、つくづくあんな大人の人になりたいと思います。組織に属さないで、自分の好きなことを仕事にしている生き方とか、それでいてすごくまっとうな感覚を持って(私から見ると)、アンダーグラウンドみたいな仕事をしてしまったり、すごくストイックに毎朝早起きして仕事して、フルマラソンを毎年走るようなランナーで。なんだか取りとめのないことを書いていますが、ともかく私のヒーローです。

1Q84は、Book1、2、3と発売後すぐ読んでいたのですが、なんとなく感想が書きづらくてブログには書いてなかったのですが。

もちろん面白かったです。村上さんの描く独特の小説世界や、文章、比喩に読んでいる間中浸れて本当に楽しかった。

インタビュー記事を読んで初めて知ったのですがもともとはBook2で終わる予定だったのに、3を書きたくなって書いたのだとか。2が終わったところで「ええ~、やだやだ!」と思っていたので、3の終わり方は嬉しかったです。

村上さんの言うとおり、小説は分析なんかすることなくて、ただ面白いと思えばいいと私も思うのですが、父性がひとつのテーマになっていること、オウムのサリン事件や、クローズドサーキットの話など、「100%の女の子と出会うことについて」のこと、河合隼雄さんのことなど、小説のバックグラウンドに関係するところを知ると、また少し見方が変わって面白いです。

3年かけてこの本を書いたそうなので、しばらくはお休みされるそうですが、また次の作品にも期待しています。
by lucie1104 | 2010-07-10 22:26


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by lucie1104

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